なぜ、花は美しく咲いているのでしょうか。私はこう考えました。
花は自分が美しいかどうかは分かりません。だから、花を美しいと感じてくれる豊かな感性の持ち主が必要だった。それが人間を含む知的生命体。
彼ら知的生命体は花を見て美しいと思います。その「あなたは美しい」という信号が空間を埋め尽くすエネルギーによって伝わり、花は「わたしは美しい」と実感できるのだと。
過去、美しくなかった花たちは、知的生命体から「もっと美しくなりなさい」という信号を受けて、試行錯誤しながら自らをデザインした結果、今の美しい花へと変身したかもしれません。
ただし、数万年にわたるデザインのプロセスには大変な苦労があったことは容易に想像できます。
その理由は、美しさの基準は知的生命体の数×好みの差という無限のバリエーションがあるからです。花によっては鳥やミツバチにとって都合の良いような機能美を求められることもあります。
こうして花は「わたしは美しい」という喜びと同時にさらなる知的生命体からの欲求を受け止めながら、自負と課題を種に託して枯れていくのです。
今日もありがとう。